イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「アンジュラス・レッドコード」

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■アンジュラス・レッドコード

 こんにちは。今日の一枚は、シリーズ化を狙って前回の一枚のコンセプトをある程度再考した物。というよりは、構想が湧かなかったのでとりあえず構想を引き継いで描いてみたもの、というのが近いですね。

 今回も前回と同じく、全体的に過不足なく筆が入っている割にもやっとした仕上がりになっています。昨日の記事に夕橙様からもご指摘いただきましたが、全体的に筆のメリハリがついていないんだなと。

 モチベーションが足りない状態で漫然と手を動かしているとこういう状態になり易いようです。今回はメカ部分の情報量が特に高いため、ある程度メリハリがついているように見えますが、しかし衣服や顔、髪部分も同じくらい過密した情報量になってしまっています。

 最近ますます情報量としては過密傾向にあるので、意識して「抜く」箇所を作ってやる必要があるんだろうなと。

 

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■落書き

 

 さて、昨日の記事に、みつき様より小説の感想を頂きました。ありがとうございます。「理想論や希望で飾られていない生々しい文体が心地よい」とのこと。

 思えば、自分の中で特に強みと言える部分は「合理性」であり、そうした「淡々と事実を突きつける」作風がそもそも得意分野なのかもしれません。なんとなく今まで物語と言えばハッピーエンドを用意しておかなければいけないという気になっていた、というか、実際に昔頻繁に小説を描いていた当時「山田さんの書くモノはバッドエンドが多くて辛い」というご意見を頂いたため方向性を切り替えたという事情があります。

 しかし、その選択は結果として自分のストロングポイントを捨てる選択だったのかもしれない。

 

 思えばイラストに関しても、元々はかなりダークサイドに振った作風で描き続けていました。当時のモノは下のような感じなのですが。

 

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■過去絵1

 

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■過去絵2

 

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過去絵3

 

 これらについても、「怖い」とか「独特過ぎて大衆受けしない」といったご意見を頂く事が多かった。その後大衆性を身につけたことについては必要な選択だったと思っていますが、自分のこの「事実を突きつける」合理性を生かすならば、当時のようなテーマ、世界観をもう一度思い出すことが近道なのではないか、と思えてきました。

 幸いにして表現力としてはそれなりのものがついて来ていますし、現状の画力で過去のものを表現すれば更に解像度の高いテーマを掘り出せるかもしれない。

 

 かなり目の前が開けてきましたね。みつき様、重ねてありがとうございます。

 

 当時描いていたものについては自分の中で黒歴史に近い扱いをしてきましたが、単純に表現力が足りなかったこと、世間にこうしたダークファンタジーを受け入れられるだけの土壌がなかったことが評価されなかった根本原因であり、現在であればかなり事情が違ってくるように思います。

 最近またネタ切れとモチベ不足に喘ぐようになって来ていましたし、このタイミングで世界観を掘り直すのはアリですね。

 考えてみようと思います。

 

 ではまた次回。