イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「覇式、青龍」

f:id:yamadauta:20211212102305j:plain

■覇式、青龍

 こんにちは。今日の一枚は新しい連載となる四聖獣シリーズの一枚目。今までも四聖獣は何度か題材にしてきましたが、今回は割と素直な形で、自分の強みにのっとったシリーズとしようかなと思います。

 比較的面白い形が出せたと思っていますし、特に今回細部を丁寧に詰められたのですが、一方でぐりぐりと過剰に塗りまわしてしまい雑味が強く出る出来となりました。未だに描き込みの深度には迷いますね。多少描き方を最適化していく必要があるかなと。

 

f:id:yamadauta:20211212102314j:plain

■落書き

 

 そんなわけで落書きのほうから、多少新しい描き方に切り替えています。今まではポージングを決めたらまず裸体を描き、それに服を着せる、と言う方法を取っていましたが、裸体を描く工程を飛ばしていきなり衣服のシルエットから入っています。この工程に変える事で単純に手数を抑える事が出来ますし、シルエットに対応したプロポーションの変形もやり易くなるかなと。

 しばらくはこの方法を最適化していくつもりでおります。

 

 さて、結局読書をあまり習慣化できていないのですけれども、先日新しい本を図書館で借りてきました。今回は原田マハ様の「モダン」という小説と、「絵画を見ると言う事」という美術系のエッセイ書の二冊。

 原田様の小説のほうは相変わらず自分の肌に馴染むし読みやすいのですが、エッセイのほうはなかなか読み進められないでいます。自分はそんなに他人の創作物に対して選り好みはしないタイプかと思いますが、しかし純粋に文章が巧くないと読む気がしない事が多いですね。

 今回のエッセイで描かれる絵画の解説は、まあ確かに分かり易いのですが、どうも感情論に依っていると言うか「情熱的に倒錯的に自分の思いを出力しよう」という意図で書かれているらしく、そうした感情的な文章はやや読みづらい。これは巧い下手というよりは私の好みの問題かもしれませんが。

 

 昔、「アートは情熱だ」みたいな趣向を持った画家さんに割と酷い目にあわされることが度々あったため、自分の中で彼らのような人種を敬遠する気持ちが強いのかもしれません。

 個人的には、物事の善さを説明するにせよ、悪しき点を指摘するにせよ、淡々と感情論を抜きで語った方が相手にも受け入れられやすいと思っており、そうした努力を放棄している方の文章にはあまりもろ手を挙げて賛同できないのでしょうね。

 まあ、一般的にはどちらかと言えば「情熱がある人間についていく人のほうが多い」というのが実情であり、私のような考え方はむしろ少数派なのでしょうけれど。

 

 あえて読みづらいモノを無理に読む必要もないと思っているので、あまりにも肌に合わないものは適当なところで返却してしまう体制が手堅いかもしれませんね。

 

 ではまた次回。