「グール・ブリーダー」
■グール・ブリーダー
こんにちは。今日の一枚も構想が湧かなかった時にとりあえず出力したもの。人物と人外の絡み絵にしよう、くらいの構想から入り、「グール(屍喰鬼)と彼らを束ねる始祖」というストーリーに落ち着きました。
絵としては悪くないラインまで詰められている気がしますね。この所また多少洗練されたものが出るようになったことが言え、構想に旨味がない絵であっても一定の水準はクリアするようになった気が致します。今回もそれで、構想の掘り下げとしては全く足りていないもののそこそこには見えますね。
問題となるのはやはりその掘り下げの甘さであり、今回もシリーズ「ギアヴァリアント」の系譜としてサイバー要素を絡めましたが、その点と「グールと始祖」という設定のかみ合わせがどうも悪い。多少構想を醸造させてやればかなり面白い絵になったのではと思っています。
■落書き
さて、明日で八月も終わりという事で。今日から九月いっぱいくらいを目途に、こちらで予てより度々申しておりました、自分の中での絵のテーマやそれとの向き合い方について少しずつ考えていこうと思っております。
そもそも自分がイラストを描き始めたのは、中学時代に付き合いのあった友人の影響でした。その友人のイラストの技術は無論なのですが、何よりも「絵をアイデンティティにしている」というスケール感に引かれた。度々書いてきたように、私にはもともと得意も不得意もほとんど存在せず、大体の事はやれば出来てしまうしそれに対し好き嫌いもほぼありませんでした。
ゆえに小学時代から割かしクラスメイトや先生に遠巻きに称賛されるという状態にあり、それが大分辛かった。
自分にも「人間らしさ」が欲しいと思い、それゆえにその友人のように自分のアイデンティティと言えるものを作ろうと思ったのが始まりでしたね。
まあ結果実際にイラストは自分の存在意義と言って差し支えないものになっていったわけですが、しかし私にしてみれば、おそらく今からでも「一生金に困らない生活をさせてやるから絵を辞めろ」と言われればそちらを取るように思います。
作り物の自己認識は所詮ハリボテでしかないのでしょう。
それでも病気をして以降働き口がなかなか見つからず、ゆえに何か手に職をつけるために技術としてイラストを学んできましたが、それが仕事に結びつかなかった時点で自分の中での「絵」の役割はいったん終わっているのですよね。
というのが前提となる今までのお話でした。先日「最近”評価を得る”ことを目的に絵を描かれているようだが、以前のように”絵を仕事にする”といった確固たる目的を持った方が良いと思う」といったコメントを頂き、そしてそれに無性に腹が立ってコメントそのものを削除してしまったのですが、私の中でもう、仕事にするためにひたすら周囲の無理解に自分を合わせ続けるといった生き方にさっぱり魅力を感じないんですよね。別に評価を得るために絵を描いているつもりもなければそうしていますと公言した記憶もないですが。
なのでまあ、差し当たって自分の中で、新しく絵を描く意味を見つけなければいけないのだろうなと思っています。その点ではそのコメントで言われたように、「目的」を持つことが大事なのでしょう。
少しずつ整理しながら考えていきたいですね。
ではまた次回。