イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「夜叉月」

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■夜叉月

 こんばんは。今日の一枚は「摩天楼の鉄塔に佇む夜叉」くらいのコンセプトから入ったもの。これは久しぶりに大分酷い出来になりました。

 まず、ビル群がせっかくの夜景を強調する形になっておらず、光のともった窓を描く余力がなかったうえにレイヤーで明確に階層化されてしまっていて却って奥行きを損ねています。夜叉も大きく画面に取り入れようとし過ぎて距離感があいまいになっており、結果全体的に大分作り物めいた不自然さが出てしまっています。

 今回に限っては、モチーフのディテールをあまり重視せずに逆光のシルエットくらいの平面的なパターンで構成した方が意図がハマったのではないかなと。

 

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■落書き

 

 さて、今日も深夜に起き出して作業しております。相変わらずテンションは上がるものの熱量が低い状態が続いており、絵にもそれほど熱心に向かえていませんがその状態がむしろちょうどいい気がする。

 今まで、何かに突き動かされるように、ただただ使命感で絵を描いてきました。それが私の絵に迫力を与えてきたのは確かかと思いますし、まだ使命感があった時のヒリつくような緊張感に未練はある。

 しかし、こうしてフラットな気持ちで絵に向き合えるようになったことで、色眼鏡を外して自分の絵を正しく認識できるようになってきたのではと思います。

 

 私に足りなかったものとは思えばそうした「客観性」であったのでしょう。熱量にあふれていた頃にしか描けない絵もあったものの、ならば今は今しか描けない絵を描けばいい。

 肩の力が抜け、力みが取れたことで、この数日絵の印象が柔らかくなってきました。これが単純な「成長」であるかはわからないものの、私もまた次のステージに進みつつあるのでしょうね。

 

 ではまた次回。