イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「ブレイド=ソル=ブレイク」

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ブレイド=ソル=ブレイク

 こんにちは。今日の一枚は久々に人外モチーフを含めた対立構図です。剣の打ち合いの瞬間を捉える狙いで描いてみました。ポージングや全体の傾きなどに苦慮しましたが、おかげで比較的よく動きが表現できたように思います。この処動きのある構図をかなり頻繁に詰めてきただけに、動きの表現力もある程度のところに達したと見えますね。

 キャラデザインとしても両者それなりのものが出ているように思います。ただ、相変わらず機械部分の関節の意識が弱いですね。特に敵キャラのほうの構造だと、どうも関節が曲がったり回るように見えません。以前人様からも指摘された点ですが、メカを描くと関節部分もぎっちり装甲で埋めてしまって、関節が稼働する空白がないのが問題ですね。

 また、今回もある程度丁寧に背景を描写したのですが、こちらはシルエット的にもいいものになったかなという所。両者の剣から体、頭、そしてその視線が結びつき、画面を見る人の目線がぐるぐる巡るような流れを作れたように思います。結果、導入部から入って全体が目に入る構成にできたかなと。

 

 

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■落書き

 

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■顔練習2

 

 さて、以前に書いた、構想のメソッドを組んでしまう件で多少進捗がありました。

 当初、絵にぶつける感情にある程度指向性を与えて、そこからキャラデザやポージングを起こしてみよう、という趣旨のもと、まずぐちゃぐちゃっと画面にランダムな線を引いて、そこから絵を連想する、そのランダムな線に感情を載せる、という方法をとってみることにしました。が、これは失敗。

 あまりにも偶発性が高すぎて、自分のロジカルなイラスト論と強く反発する感じでした。試みとしては面白いと感じたものの、常套する方法論としては不向きでしたね。

 

 そこで、考え方を変えて、モチーフとなるキーコンセプトの案を思いつく限り紙に描きだしてみました。結果、六十強のモチーフが出ました。当面、このモチーフの案のうち二つ、ないし三つを組み合わせる形でキャラクターのコンセプトを作ってみることにしました。先日書いた新しいシリーズはほぼこのやり方でキャラデザを行ったのですが、大分有効だったなという感じ。

 しばらくはこのメソッドにそって構想を練る習慣をつけてみようと思います。

 

 尚、昨日書いた自分の絵の魅力の件ですが、以前ツイッターのフォロワーさんに「山田さんの絵の魅力はベクトルと重力の表現だと思う」的なことを言われております。(こちらの記事にも書きましたが)。あれからずっと考えてきたものの、正直その意味がまだ読み込めておらず、特に自分が意識せずそれらの表現を行ってきたらしいだけにどういう事だろうなと首をひねっております。

 当時もある程度予想したように、おそらく自分が画面に引くアウトラインのベクトルが秀逸である、というような意味なのでしょうけれど、ではそれをどうやって武器として成立させていくか?

 「どういったベクトルが見る人にとって”秀逸”と感じられるか」が判らないと、およそその表現が偶然上手くいくのに頼るのみになってしまい、武器とは言えないと思うんですよね。この点をある程度言語化する必要を感じています。

 

 ではまた次回。