アグリノーツ ネクストステージ2
こんにちは。今回もシリーズものです。
■騎士の座、リオ
■???、竜の仔
■炎の座、エン
■蛇の座、ダミ
「騎士の座」に十字の意匠を入れ忘れていますが、基本として安定した出力のものが並んだかなと言う感想ですね。
「ブレイド・ウィッチャー」「アグリノーツ」で発想力とキャラデザを、「ギアエコーズ」で造形力とメカデザを、「旧き日の神々」で対応力とファンタジーデザを研ぎ澄まし、その上で「一ヶ月四百枚チャレンジ」で手の速さをも得た訳ですが、ここから新しい事を試すにはどういう路線が良いのかなと考えあぐねております。
一通りやるべき事はやったなという感じがありますね…最近やっていない事と言えば、流行に根差した「現代的な」ウケを狙ったシリーズですが、正直それを長い事やってきたがゆえに自分の発想力が阻害されてきた気がしているので、正直食指が動かない…。現代ファッション自体は各シリーズでちょこちょこやってはいますし。
単発のシリーズをやりつつ少し考えてみるつもりです。
さて、先日書いた自分の「得意、不得意」に関してですが、まあ言うまでもなく得意なのは短時間で集中して描き切る事、であり、私の強味とは一瞬一瞬、その時その瞬間にしか生み出せない新鮮なアイディアを一気に形に出来る事、と言えるでしょうね。
得意と不得意は表裏一体であり、ゆえに不得意な点とはアイディアを醸造させ、煮詰めて完成度を高めてから出力する事、であると言えると思います。
となれば、やはり私がこれから伸ばすべき能力は、推敲すべきアイディアとそのまま出力したほうが旨味があるアイディアを選り分け、それぞれを適切に処理して絵に落とし込む力、と言えるでしょうか。
これが出来るようになるとぶっちゃけ無敵と思われますね…それだけ難しい事であり、長く絵描きがこれに悩んで来たと言えると思います。
前近代までの絵描きには、無限に近い時間が与えられていました。そもそもデジタルなどなかった時代なので、絵具の乾燥を待っているうちに幾らでも考える時間がある。そして「売れる」事が生活基盤に直結する時代であったため、一枚の完成度をどれだけ高めても高め過ぎという事はなかったのでしょう。
ゆえにこの時代の絵描きは、一枚を仕上げるのに習作を何十枚と描き、それが出来る絵描き程高名になる結果を得ました。
しかし現代の絵描きは、デジタルという即効性、再現性の高いツールを手にしてしまった。それ故に上達速度の速さ、手の速さ、それに対応した「そこそこ」の完成度の高さが求められるようになる。
私の立場はと言えば、この両者の中間にあたるのかなと思う訳です。絵をやらなければ生きていけない訳では無く、しかし収入は欲しいので、自分の強味を活かすのであればそこそこの出来の絵をコンスタントに制作して依頼や自主制作に充てるのが一番良い。それでもそれだけやって居てはすぐに自分の実力の限界が来る。
これから自分がやるべき事とは、前近代までの絵描きの、時間に物を言わせた制作スタイルをある程度踏襲する事なのかなと。率直に言うなら「偶には時間掛けて一枚描こうぜ」と言う事ですね。
まあそんな結論がぼんやり出たので、ぼちぼち制作スタイルの見直しをして行くつもり。今考えている事としては、一日に落書き一枚と一枚絵一枚をとりあえず描き、残った時間で長期制作一枚をある程度進めるスタイルが良いのかなと。
差し当たって今が一番キリが良い時期なので、今日からでもそのスタイルで制作を行ってみようかなと思います。
ではまた次回。