イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「ダイナ・ディグ」

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■ダイナ・ディグ

 こんばんは。今日の一枚は今までになかったようなコンセプトで挑んだ物。

 大体「竜骨を纏った少女」くらいのコンセプトから入りましたが、結果世界観もはっきりした者が出たと言え、割と目的の明快な解り易い画面が作れたのではと思います。構成としては単調と言えば単調なのですが、遠景、中景、近景がバランスよく組まれているために奥行きも悪く無く、また右から入り込む巨大な竜の頭蓋骨と遠景との対比がスケール感をも生んでいます。手堅い要素を積み重ねて堅調に出来を上げた一枚と言えそう。

 反面、セピアに振った色調の中で少女のショートパンツや髪の色が際立って不自然に見える点などが反省点。もっとはっきり色あせた表現にすればよかったですね。

 

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■落書き

 

 

 さて、今日は恒例の完徹で作業しております。

 先日病院にて、私の絵の話題になった際、私が絵を描いている理由について友人に「暇つぶしやろ?」と言われました。その場は笑って流したのですが、友人ですら私が絵に本気である事を理解してくれてはいないのか、と結構その言葉がぐっさりと心に刺さりましたね。

 

 私はリアルでは割と、何でも笑って済ませるようなキャラクターを作り上げて自分を武装しており、そうしたラフな立ち振る舞いをする事で自分が行動する際のリスクを下げています。しかし、不真面目な態度を取り繕う内に「常にヘラヘラしてるやつ」という評価を下されたらしく、大体が私が絵を真剣にやっている事を理解して頂けてはいない。

 病院の身内、親兄弟ですら、絵は楽しく遊びでやっているのだろう、と思っているようです。

 

 今後絵で生きていくに当たって、この風潮は確実に向かい風となるでしょうし、どこかで自分は本気で絵と向き合っているのだと理解させなければいけないでしょう。

 そんな事を改めて確認し、普段から「自分は本気だ」と言い続ける事はとても大きな覚悟を伴うけれど、それに見合う周囲からの認識も得られるものなのだなと思いました。そうした覚悟に対するリスクヘッジばかりに精を出してきましたが、私もぼちぼち覚悟を決めるべきなのかもしれません。

 

 

 

 それに関連して、でもないのですが、私は少女イラストを描くのが本来的に好きなのではないかと思い始めました。元々は需要に合わせて嫌々描き始めたのが事実ですが、現在に至って、少女の魅力が出るように試行錯誤したり技術を習得して行く過程は楽しいと言える。私は何か嫌々絵を描いているような気がしていましたが、そうではないのかもしれない。

 「描く事が楽しいと思ってはいけない」「絵で苦しまなければならない」「苦しむべきだ」と、どこかで思い詰めているのかもしれません。

 実際に、描いている時は割と夢中になって筆を動かしていますし、描いていない間他の絵描き様の描いた絵を見たり、自分の中で絵画理論を組み立てるのも割と好きだ。楽しい。私は、絵を楽しんで良いのではないだろうか。

 

 なにが原因で楽しいと思う事を自分に禁じているのかはまだよく分かりませんが、また強固な強迫観念が見えてきました。打開して行こうと思います。

 

 ではまた次回。