イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「鎮魂の祭壇跡」とメイキング

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■鎮魂の祭壇跡

 

 おはようございます。今回も長期製作と製作過程です。

 

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1.ラフ

 今回は背景をピンタレストで見つけた資料からアレンジし、またキャラの造型も資料を参考に決めています。構図そのものはほぼオリジナルですが、もう少し意味のある構図に出来た気もしますね。

 

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2.詳細ラフ

 いつも通り大まかなライティングと形を決めています。前回の「怪鳥との遭遇」が高評を頂けたことで若干自信が付き、また鬱々としていた週を抜けたと言う事で今回は非常に良い気持ちで作業出来ました。

 

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3.塗り込み

 今回も拡大して整えて行きます。最近、人物の肌だけでなく衣服のシワなども水彩筆や塗り込み等である程度馴染ませる事を心掛けるようになりました。シャープさの好まれる表現も勿論あるのですが、自分はアウトライン以外は極力「線」を感じさせないほうが良いのかなと思ったので。

 

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4.仕上げ

 ここで背景にも質感を足し、人物にも細かな装飾を加えて詰めて行っています。この時点で左手が抜刀の構えに成っていない事に気付いたのですが、今回もスルー。

 

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5.完成

 色を弄り、エフェクトとして光点を散らばせて完成です。

 

 やはりというか、また一段階ブレイクスルーが来ていたらしく、この一枚も割りかしご好評を頂けました。何よりも、最後の加工段階で大きく色を弄り、全体の彩度をじんわり上げたのと、エフェクトが効いた気が致しますね。

 解説中にもあったように、構成に関してはかなり再考の余地が残る結果となりましたが、とりあえず前進が感じられたのは良かったなと。自分の描くものとしても久しぶりに新しい味を加えられた気がしています。

 

 さて、先日まで悩んでいた、自分は作家になるべきか職人になるべきかという問題ですが、現在の所の大体の考えを纏めてみようと思います。

 現在までの自分は、自分の世界観を大切にしながらも、割と色んなジャンルのモチーフ、表現、構成に挑戦してきました。その中で「ウケない」「自分には合わない」と感じた物はすっぱり切り捨てて来ましたし、それでいて評価の高かった表現に関しては突き詰めて行くような描き方をして来たと思います。

 思うに、自分は何でも請け負う職人タイプではないけれども、一概に一般的な作家タイプとも言い難いのかなと。敢えて名状するなら、「評価」を主軸に自分を組み立てて行く「商人」タイプと言えるのかなと感じています。

 

 要は、自分の第一目的にあるのは褒め言葉や賞賛、もしくは金銭を得る事。ただしそれは売り込みや戦略などによるものではなく、自分の純粋な技術によってなされるべきだと考えている。もっと言えば、努力してそれが評価される事にエクスタシーを感じる。

 割と現在の日本に増えてきているタイプではないかと思いますね。

 

 ゆえに、活動としては特に「売れる」とか「地位を得る」と言ったところまで至る必要はないと考えており、努力に対する正当な評価、報酬があれば十分だと感じている。

 結局、現状がまさに自分の望む状況であると推測できます。(とは言え現在受けている評価は自分の中ではやや物足りないですが)

 このままネットに絵を上げ続けて、それに評価や感想を頂ければそれで十分であり、それ以上を求めてはいない。ただし、評価を得続ける為、また評価を上げるために向上すべきとは考えている。

 

 今の所は大体そんな感じです。自分の絵や技術に関しても概ね「商材」のように考える癖がありますからね。結局は、歳をとり、何者かになるべきだと焦っていただけで、一番必要としている物は既に手にしていたのでしょう。これからも特にやること、やるべきことは変わらないのかなと。

 

 

 尚、昨日は朝からやけに気持ちがざわざわして、抗鬱剤などを服薬して誤魔化していたのですが、昼からは結局寝てしまいました。色々と要因は考えられるのですが、この所日増しに知覚や勘が鋭くなるような感覚を感じており、どうやらまた脳が過覚醒状態に陥り始めているのではと感じています。次回の診察で報告することがまた増えました…。

 そして今日も二時に起きて作業です。まあ、色々と懸念材料はあるものの、また安定してきましたね。しばらくは更に安定を図って行くことを旨としようと思います。

 ではまた次回。