「異端神問」とメイキング
■異端神問
おはようございます。定期の製作とメイキングです。今回は「自分の絵」の模索中に、資料など参照せず自由に描いた一枚になります。
1.大ラフ
今回は思いっきり自分の好きな造型で固めることにしました。好きな、と言っても、要は使い慣れた造型と言う事ですが…。
2.詳細ラフ
骨格や衣装の構造などが若干不自然になる事も承知の上でディテールを加えています。この時の頭を解きほぐす感じも、身にはなりませんでしたが無駄では無かったと思いますね。
3.造型
ディテールを更に加えています。ある程度整合性が悪く成る事も覚悟の上で、とにかくごちゃごちゃとしたディテールをさりげなく見せるよう気を配りました。
4.仕上げ
粗を整えています。少女の肩まわりの関節が明らかにおかしいですね。
5.完成
色を弄ってエフェクトを加えて完成です。
今回の一枚は、タイトルが割とハマった事もあってか、比較的評価としても高めになりました。細かく見ていくと何をしたいのか分からないデザインや構成になっていますが、ぱっと見のインパクトはそれなりに強いですし、コンセプトも割と明快なので「ハズレ」では無かったと思っています。
ただ、やはり資料を集めないで描くやり方には限界があるなと感じましたね。この後もしばらく抵抗して資料を集めず描いているのですが。
それに関してあれからびっぐさきと少し膝を交えて話し、自分の中でも色々考えたのですが、評価に拘る自分の体質はもう変えようがなく、また昔の作風を再現すると言っても結局今まで積み上げた技術や知識がその邪魔をして、完全に取り戻す事は出来ないだろう、というような結論に達しました。
びっぐさきも納得してくれて、むしろ「僕が障害になってない?」と心配してくれまして…また、今回の件に関して寝込む前後に非常にたくさんの方からご意見や励まし、激励を頂けたことも有り、改めて自分は人に恵まれている、人は財産だ、と思うに至りました。
そんなわけで、昨日からまたもう一度、資料を基に絵を描いて行く体制に切り替えようとしています。やはり何にしてもまだまだぎこちないですが、その第一弾である「機構都市再編」のキャラデザシリーズ一回目は大変なご好評を頂き(やはり寝込んで起きてきた一発目のイラストと言う事が大きいでしょうけれど)、前向きなご感想なども頂き早くも手応えを感じています。キャラデザ断章の立ち絵が二枚残っているので、次回辺りこちらに載せさせて頂いて、一旦断章に関しては打ち切りとしようかなと。
この所非常に目まぐるしく自分が移ろっており、キャパを越えてしまいましたが、終わってみると自分の地盤をより強くする、いわば雨降って地固まるような効果が見られ、悩んで這いずり回った事も、人様に迷惑や御心配をおかけしたことも無駄では無かったのかなと思えています。結局私は、これからもみっともなく足掻き続けながら、傷付けて、傷ついて学ぶしかないのかもしれない。それならそれで良い。変化を止めてしまう事のほうが余程恐ろしい。
とりあえず今はそんな所で、また次回。