イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「コーヒーにはたっぷりとミルクを。」と「エンデノート」

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■コーヒーにはたっぷりとミルクを。

 こんにちは。今日の一枚目は、この所の動物モチーフで立てるキャラ主体のコンセプトから少し離れて、シチュエーションから組み立てたものです。喫茶店でのほっとするひと時を描こう、くらいの意図で構成しましたが、今回も先日の「メンテナンス」の時同様気持ち悪い出来になりました。

 「メンテナンス」の時に、夕橙様より「画面端に見どころと言えるメカ部分が位置してしまい、据わりが悪くなっているのではないか」というコメントを頂き、今回も同様の理由から見栄えが落ちているのかなと思いましたが、今回に限ってはメカ部分は見どころとしてさほど重要ではなく、もっと根本的な絵作りの部分で弱さが出ている気がします。自分で見た限りでは、陰影のつけ方とコントラストの問題かなと思うのですが(陰影のつけ方が間違っているために人物や小物に立体感が出ておらず、結果画面が平面的に見える)、どうもシチュエーション込みで画面を作る時大体似たような問題が生じているのかなと思いました。

 画面を構成するときに、光源の位置や大きさを決める段階でそれらを明確にイメージできておらず、結果ライティングが崩れているのかなと。普段描いているキャラ主体の表現ではそれほど明確な光源を定めておらず、ぼんやりとした拡散光の表現とすることが多いですからね。

 やはり自分の一番の弱点は「ライティング」であるようです。

 

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■エンデノート

 とりあえず仕切り直そうと、「天使」モチーフで描いてみたものです。これについてはかなり綺麗に意図がハマり、身内でも大分好評でした。「アラクネ」を超えられたかといえばどうか、と言う感じではあるものの、手ごたえがありましたね。

 

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■落書き1

 

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■落書き2

 

 さて、最近帰りが早くなった親父が、毎日テレビを見つつ軽作業をしているのですが、今日は「美女か野獣」の再放送が流れていました。

 このドラマは放送当時、私も非常に熱心に視聴していたドラマで、大変面白いなと思いながら見ていましたし再放送を見ても面白いなと思うのですが、なんというか一話の基本構成が、「何か問題が起こってそれに正しく対処しようとする女プロデューサーが、判断を間違えて結果暴走し、その後自身の過ちに気づいて大団円」という非常に単調なものになっていることに気づきました。

 日々疲れて帰ってくる社会人や、家事子育てに追われる主婦層に向けたドラマなのですから、そりゃ単純な構成にしたほうがウケが良いし、こうした大衆作品にそこまで高尚なものを求めても仕方ないなと思います。

 

 しかし、現実とはドラマや漫画、アニメほど単純では無く、出会う人出会う人善人とも悪人とも言えないグレーゾーンであるし、それでいて多くの人は自分は善人だと思っているし、それはもちろん自分もそうです。

 そして日常に立ちはだかる様々な問題もまた、自分にとって良い事と悪い事が複雑に絡み合った状態で表れて、それほど綺麗に割り切れる人も問題もない。さらに言うならば人生は自分が死ぬ瞬間まで続くわけですから、「ほら、みんなが幸せになって、悪人もいなくなって大団円です!」みたいないわゆるハッピーエンドなどはどこにもありません。死ぬ瞬間は誰しもめちゃくちゃ辛いし、過去を悔いるでしょうし、周りだって悲しい思いをします。人生の幕引きはいつだってバッドエンドです。

 

 最近そんなことを猛烈に痛感し始めていて、生きるって本当に苦しいな、何のために生きているか解らないな。

 いや、そもそも生きる意味なんて存在しないんじゃないだろうか。

 

 と、度々考えて黄昏ています。

 倫理や哲学に答えを求めるのでないならば、生物学的な「ただ種の繁栄のためだけに個が存在する」以上の解はないわけで、つまりは個人が生まれ、苦しみ、やがて死んでいくことには一切意味がない。

 それでも意味を見つけなければ辛さは募るばかりであり、だから人はより苦しむのでしょうね。

 

 という事をまあまたぼんやりと考えて、「考える」と言う事が出来るようになってしまったことが人間の苦しみの始まりだなーなんて思いました。

 まあ「だから考えても無駄だ! 俺は本能で生きる!」っていうのも間違いでしかないわけですけれども。苦しくても答えが存在しないと解っていようとも、考え続けるしかないんですよね。でなければどこにもたどり着かない。

 人間は苦しむために生まれてくるのかなと思います。

 

 ではまた次回。