イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「レオン」と「黒山羊」

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■レオン

 こんにちは。三日ほど空きました。今日の一枚目は引き続き動物モチーフで描いたモノ。今回の題材は「ライオン」でした。

 自分にしてはさほどひねった解釈もせず、順当に取れる札だけ取って仕上げた形ですが、評判は比較的良かったですね。こういったステレオタイプなキャラデザは概して一般ウケしやすい事が言え、また今回は特にシルエットに特徴が出る形にしたため分かり易さがかなり上がった結果でしょう。

 こうしたものを諾諾と続けていくことに徐々に意味が見いだせなくなってきたので、そろそろ発展的な事もしたいなと思っております。

 

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■黒山羊

 二枚目は「山羊」モチーフに加え、「武器」「ジェンダーレスなキャラデザ」「若干ではあれ凝った背景」といった、やや冒険した内容にしたもの。これについてははっきりと出来が落ちましたね。まだ落ち影の描写が弱くなることが度々あるなと思います。どうしても習慣として描写をシステムに組み込めないというか、手癖で描く上で意識し辛い要素になってしまっている。

 繰り返し描いていくうちにある程度慣れるとは思うので、まあ長い目で見つつやっていきたいですね。

 

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■落書き1

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■落書き2

 

 さて、また二日間ほど休みを取り、その翌日はこちらの更新を伸ばしたという事で本日は二日分掲載となりました。徐々にブログを更新するモチベーションが低くなり始めており、正直あまり意義も見られなくなってきているので(夕橙様はじめコメントを下さる方からのフィードバックがある、という理由だけで続けている形になって来ている)、どこかで規模を縮小してしまおうかと思っていますがこちらの更新は十年近く前から欠かさず続けてきたので記録として多少なり重宝してはいるんですよね。ほとんど愚痴で彩られたブログになってはいるんですが。

 

 尚、今日あたりツイッターをダラダラ見ていた処、

 

「漫画家やイラストレーターを目指す未来ある子どもにはとりあえず就職する事を勧める」

 

 みたいな諫言が流れてきました。今時よくあるインフルエンサー気取りのアレか、と思って嫌悪感を感じつつもとりあえずリプ欄を見てみたのですが、実際のところ確かな経験と業界の知識に裏付けされた、経験則込みのツイートであったらしく、同業と見られる複数の人たちが賛同のリプをつけている。

 中には「そんな夢の無い事を」みたいな内容のリプもあったものの、周囲の現実的な経験談を読んでからそれを見るといかにふわふわとした実態のない確信から来た発言であるかが非常に良くわかりました。

 

 私も、漠然と「自分は絵描きになるんだ」と信じてほとんど義務感でここまで来てしまったクチですが、ぶっちゃけその決断が間違っていたことは疑いようもない。絵描き、という夢を見なければ、私は普通に就職して結婚して子どもでも作って、ごくごく当たり障りのない平凡な幸せを手にしていたのでしょう。

 今振り返ると、それら当たり前に手にできた幸福を切り捨てたうえでの今の画力と周囲の理解なのだ、という事が非常によく分かる。

 

 周りも自分も諦めているわけです。「こいつは絵を描いていないとダメなタイプの、どうしようもなく絵に憑かれてしまっている人間なのだ」と。

 だから自分の決断が間違っていると解っていても絵を描くことを辞められなかったし、これからも辞められない。もはや真っ当な職に就くことはないでしょうし、きっと親が亡くなった後は生活保護を貰うなりバイトで食いつなぐなりする生活になると思うのですが、多分それでも絵を描くことを辞められない。

 そういう事ですよね、もう。私は絵しかないクズなのだ。

 

 件のツイートのリプに、「それでも勝手に描き続けてしまう人だけが絵を選べばいい」みたいな意見があったのですが、私の場合が正にそれであるようです。

 

 あと、最近おもしろいなと思ったのが、

 

「絵描きは絵に人間性を捧げているタイプと寿命を捧げているタイプと自尊心を捧げているタイプの三タイプに分けられる」

 

 みたいな内容のツイートですね。これにも当時本当に頷かされました。私の場合は多分三つとも全部捧げてしまっており、それでもなおこの程度の戦果しか上がっていないわけですから絵と言う芸事の道の過酷さが甚く分かりますね。

 

 最近は「自分は絵と出会うべくして出会い、絵に狂わされるべくして狂わされ、今に至っているのだ」という運命論めいたたわごとが徐々に現実味を帯び始めた所で、まあ神様も人間と言う種に退屈して私みたいな変なモンスターを一体作ってみたくなっちゃったんでしょうね。とにかくピーキーな性能にして遊んでいる辺り、神様はやっぱり人間の事なんて駒の一つくらいにしか考えてねえんやなあ…などとしみじみ思います。

 

 世の中そんなことを言っていられないくらい緊迫した情勢になりつつありますが、私は自国が戦禍に巻き込まれようとも最後の最後まで絵を描いていそうですね。逆に潔くていい。

 

 ではまた次回。