イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「ウォー=ヴォーグ」

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■ウォー=ヴォーグ

 こんにちは。今日の一枚もいつものごとく手堅い仕上がりになったもの。ゆえにいう事もほとんどないですね。

 今回は武器とキャラのデザインに比較的気を使い、あまりなかったようなものが出るようにしてみたのですが、その点はある程度成功していると言えそうです。ただ、「特異な形」にこだわるあまり造形的なかっこよさであるとか機能美であるとか言ったものの美しさが損なわれてしまいがちなのはちょっといただけないですね。

 機能美とは用途や環境によって練磨されるうちに生まれる「最適な形」のことなので、あまりにもそれにこだわりすぎると今度はどこかで見たようなものになってしまうのですが、しかしそれでも「なぜその形になったか」をそれなりに考えて出力する必要はありそうです。そうすることで説得力が伴うことも言えるでしょうしね。

 

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■落書き

 

 さて、先ほど機能美の話をしましたが、それを追求したデザインは徐々にシンプルなものへと変遷していくものだと思います。余剰なパーツや機能が取り払われて、単純に「それを行うためだけの」先鋭化された形になっていくのですね。

 これは押しなべてほとんどの人工物、自然物に対して言えることで、ゆえに機能美を考えることでデザインに洗練された印象を付加することができます。

 

 簡単な例を挙げるなら車やファッションなどが分かり易いですね。もともとのあれらは、技術や所有欲を誇示するためにとにかく巨大に、とにかく重厚に、とにかく派手に作られていましたが、時代を経るごとに機能性を追求され余計なものがそぎ落とされたデザインになっていきました。

 これは創作業界で作られるものに関しても言え、例えば映画のポスターなどでも昔は派手な、入り組んだ内容のものが多かったのですが、最近の「グッドデザイン」とされるポスターを見ると非常にシンプルなものになっていることが言えます。

 

 キャラデザインについてもその範疇であり、本当にいいキャラデザインとは極力シンプルなものです。その限られた情報リソースの中で個性を示す、という所に力量が問われていることが言えるでしょう。

 私もキャラデザはそれなりに自信を持っていますが、それが「洗練された形」になっているかと言われればまだまだ修行不足というほかありません。頑張っていきたいですね。

 

 ではまた次回。