神障4
こんにちは。今日とてシリーズ物です。
■file:咎人の楽園
――今日も焼け付くような日差しが差している。テラスに敷かれた人工芝の上に身を横たえた辻(つじ)は大きく伸びをしてあくびを噛み殺した。背後の部屋には、今しがた「処理」を終えた対象の肉片が点々と散らばっている。今日も並べて世は事も無し、血と臓物にまみれた自分の世界は平和そのものである。
■凶悪犯更正プログラム被験者、辻政(つじ まつり) 第二案
――更正プログラムの一環として陰陽連に配属された快楽殺人鬼。ナイフ形の呪杖を獲物とする。頭は悪くないし、常識や社会通念と言う物も理解しているために「正常な振る舞い」が可能ではあるものの、本人がそれに価値を見出しておらず人をあっと言わせるような突飛な振る舞いを繰り返す。陰陽連の厄介者。
辻にも黒いジャケットを着用させたうえでリデザインしました。
さて、昨日辺りぼちぼち鬱憤が限界に差し掛かっていたので、いつも通り某所で愚痴って話を聞いてもらうべえかと思ったのですが、この所某氏に寄りかかり過ぎている自分を感じてとりあえず押し留まりました。
最近弛み過ぎているよな、と思う訳です。嫌な事を我慢の一択で乗り切ろうとしているのはまあいつもの事なのですが、やけにこらえ性が無くなっている。我慢と言う在り方が不健康である点を差し引いてもです。
自分は幸せになり過ぎてしまったのかもしれないなと。少し前であれば、これくらいの受難は許容範囲であり、もっと性急な受難が他に幾らでもあった。だから少々の事では動じなかった。今はあらゆる点で恵まれ過ぎていて、少しでも嫌な事があるとそれを忘れる事が難しくなっている。
またあの頃のような責め苦に焼かれ続ける日々に戻りたいとは思わないのですが、「幸せに慣れる」というのは怖い事だなと思います。今ある幸せは決して当たり前ではない。それを忘れぬようにしたいと思いました。
ではまた次回。