イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

自分の絵のルーツ

 こんにちは。どうにかスランプを抜けることが出来始めています。今回のスランプ時には、いろんな友人相手に愚痴ったり相談に載ってもらったりしてとにかく溜め込まないようにしたおかげかスムーズに抜け出せそうです。

 今回は、長田様が描いていらした自分のイラストワークのルーツのお話に触発されまして、自分の絵の原点の話をさせて頂こうかな、と。

 

 私が絵を描き始めたのは、中学時代からでした。もちろん小学校でも図工の時間には絵を描いておりましたし、落書自体は一歳ごろから鉛筆を持たされて描かされていたものが今もアルバムに残っております。ただ、本気で描こうと思ったのはやはり中学の中ほどから。

 きっかけになったのは、ある一人の絵が上手い友人でした。

 

 詳しくは知らないのですが、その友人の父親はデザイナーであられたようです。そのせいか彼自身も、自分と同い年にして中学生では有り得ないほどの技術を持った、立派な絵描きになっていました。彼が鉛筆でさらさらっと描いて見せる絵はとても魅力的で、速くて綺麗で、私はただただその友人のことを尊敬していました。

 当時ちょろっと自分で描いたものを彼に見せたりもしたのですが、彼はほとんど何も云わず、ちょっとこわばった顔をして頷いていました。それが彼の絵描きとしてのプライドと優しさだったのでしょう。

 

 ただ、私自身も絵には少し自信を持っていました。先ほど申しました小学校の図工の時間には常に褒められるものを作り上げていましたし、その自負があったのですね。

 だから、どうしてもその友人に並ぶ絵描きになりたかった。

 休み時間には独りで自分の机に向かって、描いて描いて描きまくりました。それを横から覗き込んだクラスメイトが、「上手いねー」と言ってくれました。でもそれが嬉しいと感じられないくらい、件の彼との差は歴然でした。

 

 その頃、ちょっとした悩みで自分は不登校になります。家に閉じこもって、インターネットをして日々を過ごすようになっていました。その一時期、自分は絵では無く文章を書く練習をしておりました。元々作文力が高い自覚があり、小説や文学などにも親しみがあったのです。ネットで自作のショートストーリーを公開したりして、ほそぼそとやっていました。

 でも、そんな生活の中でふと絵のことを思い出したのです。急に描きたくなって筆を取り、描き上げたものをネットに公開しました。

「げっ…いやいや、思ったよりもお上手です」

 というコメントが付きました。悔しかった。

 それから私は、自分の手と時間でデッサンの知識を集め、人物のポートレイトを中心に毎日十時間以上絵に向かい続けました。実はその頃描いたものは、先日思い切って全部捨ててしまったので残っていないのですが、本当に気が狂うほどに絵漬けの生活でした。

 

 件の友人とのつながりはもう無くなっていました。それでも、彼のことは常に頭にあった。彼と絵の話をしたり、絵を見せ合った時間が私の今を作っている、とはっきり言えます。今でも時々その当時のことを夢に見ます。夢の中で彼とその当時の数少ない友人達と、私は楽しそうに会話をして、流行っていたカードゲーム等に興じている。

 そういえばその頃私たちの間で流行っていた、マジック・ザ・ギャザリングというカードゲームがあります。その絵が私の今の画風にも大きな影響を与えていました。

 

 当時の思い出や友人はそのほとんどを失くしてしまいましたが、やはり自分の中に生きているものがある。いつか彼らに、「俺イラストレーターになったんだ!」と報告しに行くことが、私の小さな夢です。

 

 さて、今回も文字ばかりになってしまったので、また少しイラストを乗せさせて頂きます。今回は前回の記事に載せた一枚目のイラストのキャラクターを弄って遊んだもの。

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 ある絵描き仲間に名前を付けて貰った、アンナ・ベルガイトというキャラクターです。名前の由来はこのキャラの瞳と同じ色をした宝石からだそうで。当初女の子か男の子か分からないキャラクターとして構想していたのですが、いつの間にか女の子っぽくなっていました。今はやりの男の娘ということにしても良いかも。

 

 では、また次回。