イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

企画コンセプト36

 おはようございます。今回から二週目開始となる企画コンセプトです。

 

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・HartsMaterial キャラ草案1-2 堕とし子。特区中級民に、双子の姉弟として生を受ける。その後順調に成長するも、七歳の頃に巻き込まれたテロの騒動で家族とはぐれ、テロの首謀者に保護される。そしてテロリストに後継者として育てられ、現在に至る。爆発物、建造物構造他様々な特殊知識を持つ。

 

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・HartsMaterial 企画コンセプト1-2 廃工場街。現在、工場街はそのほとんどが機能を停止しているが、独自に入手した動力源を組み込んで工場を再起動させたり、偶然動力機構が放置されている場合などがあり、貧民はそこで物資を加工している。空調設備が残っている場合などもあり、住居ともなる。

 

 

 リメイクでは基本的に、キャラのブラッシュアップ及びコンセプトアートのオリジナルとしての練り直し、及び設定の拡張を狙いとしております。

 今回、キャラは順調にブラッシュアップ出来た気がしていますが、やはりコンセプトアートが難しいですね。極力構図や細部など変えていこうとしているのですが、そうなると元々の「完成形」を崩す事になるので、劣化版の更に劣化版になってしまう。現状一発で構図を決めようとする癖が直っていないので、もう少し構図を練り込むと言う事を覚えるべきなのかもしれません。

 

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■イメージスケッチ19 「将軍・オリジン」

 

 

 さて、昨日の記事へのコメントで、こちらで最近懇意にして頂いているたすく様より、キャラデザについての質問を頂きました。

 

aurichalcite.hatenablog.com

 

 たすく様は上記ブログで、萌えイラストの研究とその実践を通して絵の上達を図っていらっしゃいます。私から見れば、萌え絵描きとしてかなりの位置にいらっしゃるように思うのですが、とにかく向上心が高く次回冬コミにも参加を見越していらっしゃるとの事。

 

 さて、ご質問いただいた内容なのですが、とりあえずコメント欄にてざっくり答えたのでほぼこの先は冗長です。興味のある方のみどうぞ。

 

 私がキャラデザに興味を持ったのは、そもそもがキム・ヒョンテ様と言う海外の絵描き様の画集に出会ったのが起源でした。現在もディスティニー・チャイルドなどでキャラデザのお仕事をされている為、ご存じの方も多いのではと思うのですが、念のためと、私は少し昔のセクシーさやデフォルメを抑えていらした頃の作風が好きだったので、それらが見られるまとめを貼ります。

matome.naver.jp

 

 この方のキャラデザに出会った時、そうか、表現とは自由なんだ、と思ってキャラデザの勉強を始めました。

 ただ、その際一つ壁になったのが、当時の「斬新過ぎるアイディアは使えない」という風潮でした。そこら辺はただの愚痴になるので割愛するとして、「アイディアには裏付けが必要である」と知るに至ります。

 

 例えば、今回の企画で言うなら、主人公として構想した「堕とし子」の初期案は下のようなものでした。

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 まず、大体のコンセプトを考えました。

・主人公としての動かし易さを第一にしたい

・イメージカラーはぱっと映え易い「赤」

・中立の目線で世界を見つめられる視点役にしたいから、正義とも悪ともつかないポジションに置く

 

 そこから、キャラの特性を考えます。

 

→中立のポジションにするにしても、舞台がダークSFなので、悪寄りになるだろう

 →テロリストに無理やり後継として育てられたキャラにする

  →となると何か武器のようなものを備えていたほうが「らしい」

   →右手に巨大な爪のような異形が発現しているキャラにしよう

    →全体的にスポーティなイメージで、表情はアンニュイで読み辛い感じ

 

 ここまで決まった段階で、ピンタレストで資料を集め始めます。

 

www.pinterest.jp

 

 「ファッション」で検索すると幾つかのカテゴリーが出てくるため、今回は「レディース」「モード」で幾つか衣装の資料を集めてそれを掛け合わせました。

 尚、昨今の流行はモノトーンであるため、ピンタレストでも写真資料の衣装はモノトーンが多いです。あえてそのまま使うのもアリですが、私はイメージカラーに合わせて若干配色を変えました。

 

 最後に、人物として最もよく見られると思われる顔に、「右目の赤い異形」「赤いメッシュ」を加えてキャラデザ完成です。

 

 

 …とまあ、毎回大体これくらいの行程を踏んでキャラデザをしております。肝要なのは、どのパーツにもある程度意味を持たせる、無意味なデザインをしない、という所でしょうか。まあ昨今必ずしもその限りでは無く成って来ているのですが。

 

 いい加減長過ぎるのでこの辺りで。少しでもご参考になれば幸いです。

 ではまた次回。