イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「金剛機」とまたメイキングもどき

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■金剛機

 

 おはようございます。今回も長期製作の完成版と言う事で、経過を載せつつ余剰な語りも入れてみます。

 

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1.ラフ

 最近は、基本色を一色決めて、それでベースを塗ってから同じ色の濃淡でラフを起こすようになって来ました。こういった描き方であればいっそグリザイユにしてしまったほうが良い気もしますが、やはり色の出方を完全に統制しておきたい気持ちがあるので。

 

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2.詳細ラフ

 ディテールを起こしつつ色も足しています。今回は金色の外装のアンドロイドタッグにしようと考えていたため、割と両者のデザインにも親和性を持たせてみました。

 

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3.ハイライト・シャドウ

 コントラストが弱かったので、暗い所と明るい所を足しています。ここまで来てようやく全体のイメージがおぼろげに頭に浮かんでくる感じ。

 

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4.塗り込み

 パーツの矛盾を潰しつつ更にディテールを起こして行きます。ここまで来てようやく絵として見れる物になってきますね。尚、今回はもっと激しい動きをクロスさせて画面全体に躍動感を出す狙いがありましたが、想った以上につまらない画面になった気がします。

 

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5.仕上げ

 反射の青を差しつつ、鮮やかな黄色を加えてより立体的な構造に見せて行きます。ここまで来るとほぼ完成に近く、今回もこの時点でツイッターでの評価が集まりました。ツイッターでも途中経過を晒しつつ描いているわけですが、ぶっちゃけそれで良いのかと思う。(見ていて楽しい、というご意見も頂いているのですが)

 

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6.完成

 今回もオーバーレイで色を弄りつつ完成です。尚、今回背景が等閑になり、視線誘導の役割を果たす物が少なくなったので、画面の四隅を暗い色で潰して中央の主題に視線が集まるようにしました。

 

 今回の総評としては、技術的にはこの所自分にしては急進的な伸びを見せているものの、まだまだ勢いに溺れている部分が多過ぎる、という感じでしょうか。前回の二枚に関しても言える事ですが、とにかく完成を焦り過ぎている。あと一時間でも掛けてディテールを精査したり装飾を盛ればより良くなる所を、無理に作業を終えてしまっている。

 まあぶっちゃけ、技術的にまだまだ未熟と言う点を除けば目立った弱点は無くなって来て、ステータスが横並びになってきたんだけど、まだ強い敵を倒すには時間がかかる。だから死ぬ可能性の少ないスライムばかり狩ってお茶を濁している。という感じ。

 

 さて、今回は久し振りに人様のブログを紹介させて頂こうかと思うのですが。

reddishgrey.hatenablog.com

 

 最近存在を知り、一方的に通い詰めているブログです。「赤灰」様、と仰る絵描き様のブログなのですが、とにかく掲載されているイラストのレベルが高い。そして添えられた文章からも絵に対する真摯な向上心が見え隠れする。

 という訳で、勝手に気になってしまい何度もお邪魔しては過去の絵や記事をさかのぼって拝読したりしております。

 それによると、どうやらプロとして絵で食っていく事を目的とされているとか。私としては、そうだよなー、技術系絵描きに求められるレベルってのはこうなんだよなーと、右頬を殴られただけで瀕死になりつつ今必死にカウンターパンチを放とうとしている所です。とにかく刺激を頂けてありがたい。

 

 今回載せた長期製作を仕上げた時点でまた一段階レベルが上がった気がしており、残り978レベル! などと懸命に自分を励ましているのですが、やはりこうした本物の実力をお持ちの方に出会うと自分の実力の矮小さをこれでもかというほど思い知らされますね。特に、いつの間にか自分の可能性に「挑む」気持ちを失くしかけていた事。

 ここらでまた剛毅にやって行きたいものです。

 ではまた次回。