「堕天使の飛来する街」メイキングもどき付き
■堕天使の飛来する街
こんにちは。一昨日辺りから描いておりました長期製作が完成致しました。思いの他早く仕上がったのと、最近淡々と絵を上げるだけのブログになっているなと思うので、取りためた途中経過を晒しつつおまけ程度に解説を付けてみます。
1.ラフ
自分は太いブラシで、大体の所を線でラフっています。割と以前からこのスタイルなのですが、ブラシが太いほうがざっくりイメージを固めるのに向いていますし。どうせ厚塗りなので細かい所はあとから決めようという理由からですね。
今回、割かしはっきりとイメージが頭にあったので、起こすのもラクでした。
■色置き
同じ太さのブラシでざっくり色を置いています。自分の場合はまずベースカラーを塗り、次に簡単に陰影をつけてハイライトもある程度ここで入れてしまいます。この状態が一番汚い。
■塗り込み
画面をズームしつつ塗り込んで行きます。割と全体を見ながら気になった所にランダムに手を入れて行く事が多いですね。ズームとしては、25%、50%、75%、100%のそれぞれの段階で見える粗を順次潰していく感じです。
地味に大変なのは、グラデーションとアウトラインの修正。グラデーションは水彩筆で最終的に整えるのですが、ある程度手描きしないと綺麗にならないので気を使います。アウトラインは、拡大していくとガタガタになっていたりゴミが出来ているのを見つけるので、地道に背景色などで撫でて粗を潰しています。
■仕上げ
大体の塗り込みが終わった状態です。当初予定に無かったディテールなども、描き込んで行く段階で足してありますね。
■完成
ここからはフォトショに移り、主にグラデーション機能とオーバーレイレイヤーで色を弄ります。原画段階ではどうしても単調な明暗と色相になるため、ここで様々な色や明度のグラデーションを掛けて深みを出す感じ。
今回のミソは、背景を下からの青いグラデーションで起こして空気感と距離感を強く感じさせた点と、クリーチャーに黄系のグラデーションを多用して空の色に馴染ませつつ神聖な雰囲気を付加した点ですね。
今回はとりあえずクリーチャーを描いてみようという狙いでの一枚でしたが、思いのほか順調に形になってくれたように思います。街並みのほうの資料を集めていないのでなんちゃってな国籍になっていますが、そこもファンタジーだと思えば目を瞑れる感じかなと。意外と有効に機能したのは、大きさや距離感の対比の為に入れた人物ですね。単調な画面になりそうなところに、サブメインとして上手く入り込んでくれたと思います。
次回の長期製作の構想を練っていますが、またクリーチャーにしようかなと考えています。今作を越える禍々しさと気持ち悪さを出して行きたいなと。
さて、今日で活動七日目です。自分でも驚いているのですが、睡眠を大量に取っているほかは意外なほど好調ですね。思って以上に一日に何枚も絵を描く状況が体や精神を圧迫していたという事でしょうか。引き続き様子を見てみたいと思います。
ではまた次回。