イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「炎の山の一角」と「滞空士道」

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■炎の山の一角

 

 おはようございます。今回も二作とも新作。一枚目は自分の中で割とよくある構成で描いたものです。塗り込みに関しては目立つ部分しかしっかり詰めず、それ以外の部分はかなり等閑な感じですね。今回はさすがに粗く見えますが、「こういう絵」としてはアリかもと思います。

 人物の下に強く置いた陰影が画面を引き締めるのに効果を発揮していますね。

 

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■滞空士道

 

 二枚目は漠然と人物を置いて、そこから広げて行ったもの。結果訳の分からないシチュエーションになってしまいました。こちらも細かく見て行くとかなり粗いというか、タッチが大味に見える印象です。やはりもう少し細かく詰める必要はあるなと。

 尚、こちらのイラストを某所で公開した所、友人がキャプションを付けてくれました。

 

――彼女はただひたすらに高みを求めた。鈍く光刀は瞳を映す刹那さえ置き去りにし全てを断つ。――

 

 どうもやたら気合いを入れて考えてくれたようで、ありがたいですね。

 

 

今週のお題「卒業」

 

 さて、今週のお題は「卒業」と言う事で。あまり聞いていて楽しい話ではないかと思いますが、私が不登校になった中学時代の卒業式の思い出でも書こうかなと思います。

 

 中学入学時、その学校では部活必須とされていたため私は割かし得意分野であった陸上部に入ったのですが、そこの顧問の先生がまさに鬼コーチを絵に描いたような人で、毎朝七時からホームルームの八時半まで朝練、終業後は暗くなる七、八時くらいまで延々走り込みをやらされました。雨の日も校内を走るか、雨の中をずぶぬれになりながら走らされ、休日も無し。しかも一か月もすると、日曜は毎週陸上記録会へ遠征です。

 初めは疑問も持たず頑張っておりまして、先輩に「初めは全然走れなかったのにこのところしっかりついてくるな」と言われるくらいにはなったのですが、毎日授業中に疲れでうつらうつらするようになりまして、ある日授業中に居眠りしてしまいました。

 

 怒られたわけではないのですが、学業に自信を持っていたので自分の中で大層ショックで、それからは少しずつ部活を休みがちになりました。

 当然件の鬼顧問からは凄い勢いで怒られました。十センチ手前まで顔を近づけて恫喝されたり、グラウンドの真ん中で立たされたまま説教をされたり、サボって帰ろうとすると毎日その顧問が下駄箱で待ち構えていました。

 

 そんなこんなですっかり精神をやられてしまい、ある日から学校に行かなくなったのですね。毎日ダラダラとネットをしては、夜も昼も分からない生活をしていました。

 そんなこんなで、出席日数もギリギリだったそうで、ある日学校に呼び出されました。卒業証書を渡すから、との事だったのですが、なぜか校長室に呼ばれ、入って行くと十人ほどの先生が待ち構えていました。

 私が入って行くと先生方が拍手をして迎えて下さり、校長先生が直々に証書を読み上げて手渡してくださいました。私だけの小さな卒業式を開いて下さったのですね。

 

 いろんな思いが吹き出して、泣きそうになるのを必死にこらえたのですが、家に帰ってから布団に顔をうずめて号泣しました。自分の情けなさ、悔しさ、醜さ、先生方の温かさ、あらゆるものが渦巻いて、十分くらい涙が止まりませんでした。

 

 結局私の社会生活の挫折はそれらの経験から始まったのですが、その一人だけの卒業式の記憶は生生しく今でも残り続けています。私に期待してどうにか陸上の道を進ませたかったらしい顧問への恨みつらみも。

 

 ちょっとどろどろした話になりましたが、また次回。