イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

スランプ時作

 おはようございます。この所殊更にスランプだスランプだと騒いでおりましたが、一昨日辺りどうにか雲の切れ間が見え始め、昨日くらいからようやく以前と同じレベル程度には見れるようになってきました。

 今回のスランプを通してまた一気に成長出来るかなと思っておりましたが、その変化は未だ来ないですね…単純に気分が落ち込んでいて絵にまっすぐに打ち込めていなかっただけなのかもしれません。

 

 そんなわけで、今回は数日前、スランプが特に酷かった時のものを纏めて載せてしまいます。今回は三作になります。

 

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■狭間騎士

 正義とも悪ともつかぬ騎士、的なコンセプトでしたが、鎧の造型に凝り過ぎて撃沈。出来ない事を無理やりやろうとしても駄目なんだなと思いましたね。顔も何か気持ち悪い感じに成っています。未だに顔は可愛く決まる時とそうでない時がある。

 

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力天使

 構成もデザインもそれほど悪くないはずなのに、なぜか気持ち悪い一枚。光輪を適当に描き過ぎたせいでしょうか。これももう少し考えて描けば良いものになったであろうだけに惜しかったです。

 

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■ケルビム

 アオリを試してみた物ですが、その点もデザイン的な部分もガタガタに。顔もやはり可愛くならない。

 

 これらを描いた時期は妙に焦っており、塗り込みとしてもあまりきっちり詰められているとは言いがたいです。どれも構図やデザインの意図としては悪くないと思っておりますし、またいずれリメイクなどして供養してやりたい気持ちですね。

 

 さて、原田マハ様の「ジヴェルニーの食卓」の最後の一篇、「ジヴェルニーの食卓」(書籍と同タイトル)を読み終えました。以下、いつも通りネタバレを含む感想になります。

 

 今作は現在と過去を激しく行ったり来たりする、大変挑戦的な構成で描かれているのですが、その中で今回の主人公、クロード・モネの人生もまた波乱と動静の激しい波のあるものとして描かれています。

 元々は屋外で日を浴びながら絵を描く事を愛し、少年のように朗らかで、後の義娘のブランシェに対しても後に再婚するブランシェの母、アリスに対しても本当に父親のような温かさを注ぐモネ。しかし、彼がようやく手に入れた幸せな家庭での生活の果てに、モネは白内障を患います。

 

 それでも絵を描き続けたために悪化させてしまい、手術を余儀なくされるモネ。幸い手術は成功するのですが、モネは力を落としてしまい、朗らかさも温かさも失って、偏屈な老人としての側面を見せ始めます。ブランシェは義父である彼を先生と呼び、必死に傍に仕えていましたが、今回も最後までモネを励まし続けます。

 やがて、クロードの友人から届いた手紙によって、彼は再びアトリエに立ちます。

 今作はそんな、苦難と再生の物語でした。

 

 人を救うのは最後には人なのだと、そんな事を思った一作でした。

 さて、これで二冊目も読み終えたので、また次の一冊を図書館で見繕って来ようと思っております。次もりと様の書評を参考にしようかなと思っているのですが、こちらにお越しの方で「この一冊は図書館にもあると思うしお勧め!」という小説ないしエッセイがございましたら、よろしければお勧め頂けると嬉しいです。

 ではまた次回。