イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「刀邦人」と「竜狩り」

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■「刀邦人」

 

 こんばんは。また数日お休みを頂いておりました。今回の一枚目は新作。

 構成的に自分が極頻繁に使うものをテンプレートとし、とにかくデザインの奇抜さで印象付けるような絵を狙いました。その意味ではそれなりの到達点が出せたかなと思う反面、やはり基礎力の低さから来る違和感が大きい感じですね。特に、刃物が切れそうに見えない、鉄や竜の質感が上手く追えていない、色相的に気持ち良いものになっていない、辺りが性急。今回割かし手癖で全てを描いてしまったので、その部分の弱さがどうしてもある感じです。

 

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■「竜狩り」

 これも新作、で、ほぼ手癖で全てを描いてしまいました。今回の二枚は総じて気の緩みから来る中弛みのイラストですね。先日から時々夕橙様が言って下さっているように、アイディア的な勢いは数年前のものが戻りつつあるように思うので、あとは造型的な整合性や、ディテールの確かさと豊かさ、筆致の丁寧さ、とか、そういった部分が大切に成ってくるのかもしれません。

 

 さて、今回は久々に漫画をご紹介しようと思うのですが…。

www.urasunday.com

 

――ネットゲームが過去の遺物と成り果てた現代、VRを用いたVRMMO、「プラネット」が俄かに脚光を浴びていた。プレイヤーそれぞれがギルドやパーティに属し独自のプレイスタイルを作り上げる中で、プラネット運営から示された究極のエンドコンテンツ、「幸せの黒い鳥」。時折噂でささやかれるばかりだったこのモンスターの捕獲者、討伐者に、現金一億円を支払う、という。

色めき立つプレイヤーたちの中で、その一億円に最も近いパーティ、「赤羽一家」が動き出す。彼ら四人は他のプレイヤーから畏れられる、超ハイレベルのネトゲ廃人集団であった――

 

 的な話です。もう、このあらすじを挙げただけでも面白さがビシバシ伝わってきますよね。この漫画の作者様は、前作「世界鬼」で一部で脚光を浴びた方なのですが、その前作から百も二百もレベルアップして今作に挑まれています。

 赤羽一家の元締め「士郎」、ツートップの内の一翼「イチ」、心優しきヒーラー「メイ」、イチの弟分「あああああ(通称”アー”)」。ネットゲーム内で「家族」と名乗り過ごす彼らの、ネトゲと現実の関係を軸に物語が進行して行きます。

 

 VRMMOと言えばSAO(ソードアートオンライン)がその物語の先駆けとして有名ですが、ああいったキラキラした感じでは無く、ひたすらに世知辛く読んでいて辛くなる物語です。でも、その中に確かに感じられる人の情と、狂気。

 

 一話は無料で公開されていますし、マンガワンというアプリをダウンロードすれば全話無料で読めるので、よろしければご覧になってみてください。ぶっちゃけ、私の中ではここ数年来の漫画の内で一番の有望株だと思っています。

 

 ではまた次回。