イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

「戦鬼と翼獣」と「尼兵」

f:id:yamadauta:20161027044619j:plain■「戦鬼と翼獣」

 

 こんばんは。今回の一枚目は新作。大剣を描きたいなーくらいの構想から入った一枚でしたが、肝心の大剣が画面外に大きくはみ出してしまったほかは安定した仕上がりかと思います。画面が中央で分割されてしまっていて、やや悪手な構図にも見えますが…。

 とりあえずやりたかったディテールの詰め込みはそれなりに形になって来た感じ。さらに一回りくらい細かく詰めて行けばソシャゲに遜色ない装飾量になるのではないかなと。詰め方にも慣れて来た感じがございますね。特に今回、あえて整えない、という質感表現法にも一段階成果が見られた感じです。

 自分の中でも比較的気に入っている一枚。

 

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■「尼兵」

 やりたい事は伝わると思うのですが、色んな意味で実力不足でした。モチーフのデザインの端々がやりたい事を追求できていない歯痒さ、気持ち悪さでがちゃがちゃしてしまい、結局何を見せたかったんだという絵に。個々のデザインは悪くないと思うので、あとはもっとそのデザインを洗練させる事と、悪目立ちするデザインを多く組み合わせすぎない事、ですね。

 

 さて、常日頃絵を描いている方とお付き合いしていると、大体がご自身の絵に満足されていません。それは私もであるわけで、その心中もある程度理解出来るのですが、明らかに神絵描きと呼ばれるレベルに達している方がより上を観て「自分は駄目だ」と仰っているのを見ると俄かに爽やかな殺気を覚えますね。

 まあ絵描きたる者下を見過ぎてしまうともう上を目指せなくなるような所があるので、そういう「どんなに上手く成っても上を見続ける」方達が本当に世界レベルまで行くような方なのだろうと思って観ているのですが…。

 

 この歳になって、色々諦めが入り始める気持ちと、いや、まだまだこれからだ! という気持ちの葛藤がこの所心地良い。たぶんどちらも答えとして間違いではないからこそこんな風に気持ちの揺れを楽しめるのでしょうね。

 実際、私の絵は現在も微妙な進度でありながら描いてる分くらいは伸び続けているし、続けてさえいれば晩年にはそれなりの位置にいるのかもしれません。それまで今の生活が続くわけがないのですが…。

 ただ、めきめきと力が付いてくる自分や周りを見ていると滾りますね。

 なんだかんだ絵を描いていて良かったなと最近は思えます。

 ではまた次回。