イラスト・ノート

イラスト描き、山田唄の制作物を載せて行きます

習作「堕天使追討任」

こんばんは。

 

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■習作「堕天使追討任」

 ツイッターで一方的に存じ上げている絵描き様に、異形退治の組織の連作を描いていらっしゃる方がおられまして、その方のエッセンスを盗み取りたくて描いてみた物。その方はとにかく空間の使い方が上手い絵描き様で、そんな所から今回「何もない空間を空白でなく空気として感じさせる」ことを目標に描いてみたのですが、まーあ難しいです。

 空気が光を透過させると同時に拡散させる、という辺りを上手く表現できるようになりたいですね…自分の絵がどこか作り物めいた感じがするのはそこが出来ていないのが原因だと思うので。

 

f:id:yamadauta:20160509022300j:plain■経過

 整え始めております。次回完成予定。

 

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■今日の立ち絵(神の道化)

 

 さて、今日から休みにするつもりだったのですが、起きてきております。とりあえず週末にはいよいよイベントなので、それに体調と生活リズムを合わせて行きたい所。まだ若干やらなければいけない作業を残しているので、ちょっとバタバタするでしょうか。

 

 特に書く事も無いので、今回は、最近完結した「今際の国のアリス」という漫画の話でも。

 

――落ちこぼれ仲間のチョータと共に、特に目的もない日々をのらりくらりと暮らすアリス(有栖良平)。不良友達のカルベの店で悪酔いして歩いた夜の街の途中、季節外れの花火を目撃する。急に睡魔に襲われ、次に目覚めた時そこにあったのは、草木生い茂る無人の東京都心であった。――

 

 その荒廃した東京で、彼ら三人は「げえむ」と呼ばれるサバイバル・ゲームに挑戦する事に成ります。例によってその「げえむ」は命がけのもの。しかし、同じくげえむに参加したシブキからの情報もあって、彼らは無事一日目のげえむを乗り越えます。

 しかし、死地を潜り抜けるたびに深まって行く仲間の間の溝。そして、アリスたちが挑んだのは、四人の内一人だけしか助からない、というげえむでした。

 

 多少強引な筋書きから始まる漫画ですが、途切れぬ勢いのまま一気に読ませるスピード感があります。げえむに巻き込まれ、そのるうるからなんとか必勝法を探そうとするアリスと、強引に力技で乗り切るカルベ、そして優しいが何も出来ないで居るチョータ。その三人の和をかき乱す、紅一点のシブキ。

 彼らがすれ違い、そして件のげえむに挑んだところから、アリスの命に対する向き合い方は急速に変化して行きます。

 

 多くの死にまみれる中で、誰もがその世界に来た意味、自分の生きる目的と価値を考え始める。そんな最中にもげえむは開催され、それに参加しなければ無条件で自分の死が待っている。

 貧富の差が薄れ、誰もが”生きる意味”を考え始めた現代に投げ込まれた、一つの答えとなる作品であると思います。

 

 オチが綺麗過ぎて自分としてはやや不満なのですが、グロテスクな描写やダークエンドも大丈夫と言う方にはぜひお勧めしたい一作です。

 

 ではまた次回。